一般財団法人 燈和会との出会い

    燈和会が目指すものは、私が目指す生薬の栽培の想いと変わらなかったことです。私自身、重機の免許も取り、わずかな土地も手に入れ生薬の栽培を目指していました。自分の育てた生薬で漢方を作り、それを病に悩む方に提供したい。その想いはずっと持ち続けておりました。しかし、妻と私にどこまで出来るでしょうか?先行き不安の毎日が薬局と二束わらじで出来るはずもありません。そんな中、長年お付き合いのあるお客様の紹介で、燈和プロジェクトの説明を聞きました。国産生薬の生産を目指す燈和会の大きな構想と取り組まれる情熱には、大きな期待感を持つ事ができました。さらにその構想と私の想いを重ねプロジェクトに関わる事で私の願いも叶うかもしれない…。しかし、私に何が出来るか…考えました。
    私は定年で市民病院薬剤部を経て、独学で漢方を学び漢方薬剤師として、独立、開業しました。歴史は浅く、その構想に対して私の器はないのではないか?自分自身に問いかけました。不安になった私に、踏み出す勇気が湧いたのは「事実で積み重ね歩んだ漢方の道を伝えて頂ければ…」と言って頂いたことでした。
    あうん堂が、これからの高齢化社会や病に苦しむ方々のお役に立てるものであればと、微力ながらこの事業を応援することになったのです。そして、同じ志を持った漢方薬剤師の方々と応援してくださる支持者の為に、自分の出来る最大限の力を注いでいきたいと思っています。
    この素晴らしい構想に多くの方が参加されることを願っています。病に不安をもった方々に、もっと漢方の良さを伝える為に、日々研鑽し漢方の真髄に迫る努力をして参ります。
    三千年の歴史に築かれた膨大な財産は、わずか数十年で取得できるものではありません。今から永きに渡り、継承しつつ解明していかなければならないと考えています。病んだ地域も生薬のチカラで活性化される事を願ってやみません。地域へ、そして、一人一人の笑顔の追及こそが繁栄をもたらすと信じております。

漢方薬剤師 梅田秀男

私の漢方に対する考え方

    常識で物事を考えてはならい、常識を考えなくてはならい
    私は永年ある市民病院の薬剤部に勤務しいろいろなことを学び経験してきました。さらに漢方薬および漢方を通しての生活の考え方も学ぶことができました。
    化学薬品を通しての作用の仕方と体の反応、それに対して、生薬を通しての作用の仕方と体の反応との違いを識ることができました。その違いを比較検討してきて、私なりに次のような結論を得ることができました。
    「常識といわれている中にも、大間違いがある。また、非常識と思われている中にも大正解がある。」ということです。私は、化学薬品について充分に知る事が出来たからこそ、今、漢方(生薬)の有り難味が良く分かります。
    今世の中には、自身の病気に対して希望をなくしている方も多くおられるようですが、漢方の世界ではそれに対応できることもあります。一度漢方の扉をノックしてみてください。
漢方薬のみならず生活して行く上で必要な自然界のおきてや養生訓、してはならないこと、とってはならないもの、などいろんなことを知ることができ視野が広がります。
    さて、煎じ薬を手掛けるようになって解ってきたことがあります。私は市民病院を定年退職してからこの世界に入ってきましたので、漢方の勉強はほとんど独学でやってきました。よく漢方薬屋の跡取りは全国にある昔からの老舗に弟子入りして腕を磨くらしいのですが、そんなことができる身分ではなかったのです。独学といっても所詮は専門書の世界ですから、実感が全くわからなかったのです。
    開店してから最初は錠剤を扱ってその構成成分の生薬なんかを勉強していきました。その後、エキス散剤なんかも取り扱うようになり、薬方の組み合わせなんかも覚えて、お客様の状態の変化を知ることになりました。
錠剤にしても、エキス散剤にしても、日本でよく出る薬方をメーカーが造っているだけのことで、この薬方は何に効くとか、これに効くとか、あらかじめ経験的にわかっていて厚労省が認めている効果を我々が応用しているわけです。
    また我々は書物の上で、この薬方にはどんな生薬から抽出されたエキス分が入っているとしかわからないわけで、実際にその生薬を見たわけではないのです。現代の漢方薬というのはこんなもんなのかと、思いながらやってきたのですが、それと並行して、漢方薬の原点である煎じ薬を研究することになりました。何故かと言いますと例えば、中年の人がよく買い求められる薬に補腎薬と言うのがあります。
    中成薬で海〇補〇丸とか至〇三〇丸とかいうもので写真の真ん中にある黒い粒ですが、また日本でも八味地黄丸とか桂枝茯苓丸なんかが丸剤で出ています。私もよく飲みました。で結論から言いますと、買われたお客様から、「あの薬良かったね」と言ってリピートは全くなかった。反対に「効いているのかどうか、わからない」という意見がほとんど。わたしも長年飲んでもよくわからない一人でした。しかし、これは製剤上の違いなのかどうか一度見直してみる余地があります。でこれらの丸薬は取り扱わないことにしました。
    お客様からの依頼で、八味地黄丸料を煎じパックで購入していただきました。それから二週間後再びご購入していただきました。その時「あれ飲んでから、お腹温かいし、何か違うみたい」という意見が返ってきました。う~ん、やはりそうか。
    そんなわけで、最初は、葛根湯とか桂枝湯とかいうような簡単な組み合わせから出発し、錠剤、エキス散剤、エキス散剤を熱湯に溶かしたもの、煎じ薬なんかを飲んで自身でその効き目を確かめていきました。
煎じ薬を造る場合にはその構成生薬を実際に確かめて、口に入れて味を確かめ、書物に書かれている生薬の使用量や効能、性質、帰経などと、日本と中国との違いやその他いろいろの点を研究することができるようになってきました。書物も古い物ですが、手に入るものは高額でも買い求めて、研究するようにしています。
    これは錠剤、エキス散剤だけを扱っていたころとは格段の違いを感じています。これこそ漢方の醍醐味なのかなあと思っている今日この頃です。次回は日本の気候と体の痛みについての研究。
漢方薬のみならず、生活して行く上で必要な自然界のおきてや養生訓、してはならないこと、とってはならないもの等、いろんな事を知る事ができ視野が広がります。
    今後は当方が主幹するあうん堂を通じて皆様に漢方の良さや正しい漢方の認識をして頂くと共に食養生を通じて元気を手に入れて頂きたいと存じます。

三千年の歴史を持つ漢方が少子高齢化社会を支える原動力になる

今からの時代にこそ必要な根本療法
対処療法から根本療法へ移りゆく時代の幕開け。
少子高齢化に立ち向かう日本の姿が世界の高齢化社会の模範となります。
東洋医学から見た対策法・・・家庭で出来る免役性の高い身体づくりへ。お母さんは、名医の時代へ。
病気になりづらい身体。病気になっても早期に回復できる身体づくりこそ、家庭の中で食を通じて行えるものなのです。それが食養生です。
漢方療法は、今からの少子高齢化社会を生き抜く上で、切り札となるでしょう。
少子高齢化に備えた対策方法等を「益匠公益ネットワーク」を通じて紹介して参ります。

漢方相談あうん堂薬局
所在地:〒675-0017 兵庫県加古川市野口町良野154-13
電話番号:090-8932-3779
営業時間:10:30〜19:30
URL:http://kampou-aunn.com/

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